元アメリカ陸軍レンジャー部隊隊員Mr.リックが考案 特殊部隊用に考案されたサバイバル・ドッグタグ コンパス、シグナルミラーなど使い方のヒントをご紹介します
使い方のヒント by レンジャー・リック ◆ワイヤーソー◆ 使用に際しては、保護チューブで覆われたままの状態でそのまま切断作業を開始して下さい。 ワイヤーソーを数回往復すれば保護チューブは自然に裂けます。裂けたら引きちぎって保護チューブを 取り除いて下さい。保護チューブはワイヤーソーにより、首の周りが傷つけられることを防ぐ為のものです。 一度使用すれば保護チューブは再利用できませんが、ホームセンターで売っている電気工事用の圧着端子(丸端子) とシリコンチューブなどで簡単に再生することが出来ます。 (SOSパラコードに付属のワイヤーソーはコードで巻かれた状態になっています。使い方は付属の説明書をご参考下さい。) 両端の割リングに適当な木片を差し込んで使えば、しっかりグリップできて作業効率が上がります。 この方法は一人でワイヤーソーを引く場合も、二人で引く場合も有効です。 さらに、有効な方法として、ワイヤーソーが弓の弦状になるように両端を適度に硬くかつしなる棒状のもの (木の枝など)で固定すれば普通の手引きノコギリのように使うこともできます。(イラスト参照) ワイヤーソーを使って木を切る時は、原則として自分の腕や手首より太いものは切らない方がよいでしょう。 なぜなら、それは太い木を切断するには、より多くの時間と体力を消耗するからです。 ストロークの短いワイヤーソーで大木を切断するのは効率的とは言えません。 また、体力を温存するためには完全に最後まで、ワイヤーソーで切断するのではなく、ある程度まで 切り込んだら、あとは足で踏みつけるなり、木や岩に叩きつけるなりすれば切断は完了します。 私はいつもこの方法でやってます。 ◆ミニ・コンパス◆ 最短距離で目的地を目指すにはコンパスを上手に使いましょう。 A)コンパスを手のひらに置きます。 B)コンパスの針が自由に動くように地面と水平にします。 C)磁針のN(北)とコンパスのN(北)が一致するところまでコンパスを回転させます。 D)あなたが向かいたい方角を決めて下さい。 E)進みたい方角が例えば「南東」ならば、コンパスの文字盤が示す「南東」方向になにか目標に なる物体を探します。特徴のある木とか、岩、丘、その他構築物を見つけたら、コンパスは 一旦しまって、その目標物まで歩きましょう。最初の目標地点にたどり着いたら、再びコンパスを 取り出し、前と同じ方法で南東方向に次の目標物を設定して、それに向かって歩きます。 最終目的地に到着するまで同じステップを何度も繰り返します。 コンパスを見ながら歩くのはあまりよい方法ではありません。 上記は進むべき方向が事前に分っている場合のナビゲーションです。 では、もし、自分の所在地すら分らず、進むべき方向の見当もつけようがない事態に 陥ってしまった場合の対処法について述べましょう。 ジャングルや樹海で道に迷ったような場合は正確な方向を把握した上で移動するのが鉄則です。 そうしないと、無駄に体力を消耗して、さ迷ったあげく、また、もと居た場所に戻ってしまう ということにもなりかねません。先ずはコンパスを取り出して、一定の方向をキープしつつ、 ビル、人家、道路、鉄塔、線路など救助を求められる文明の匂いがする構造物を探しましょう。 それには先ず、今いる場所から一番近い丘や高台、木などにのぼり、周辺を見渡しましょう。 そして何らかの目標物が見つかれば、コンパスで方位を確認して、前述の方法で方位をキープし ながら移動することが大切です。 ◆ミニ・シグナル・ミラー◆ 使い方はいたって簡単です。 A)ミラーを片手で持って、頬に近づけます。 B)反対の手を前方に伸ばします。手のひらが自分の顔に向くようにして、人差し指と中指でVの字を形作ります。 C)Vの字の間に(2本の指間に)信号を送りたい目標物(ヘリ、飛行機、船など)を捕らえます。 D)次にミラーの反射光をVの字の下にある腕の部分に当てます。 E)腕に当たった光をV字の間を上下させるように動かします。これで、救援者に光のシグナルが届きます。 鏡面を保護するために シグナルミラーの鏡面をスリ傷などから守り、必要な時にいつでも充分な反射光を得られるように ミラーを紙で包み、テープでラップしておきましょう。 そうすれば、いつまでも滑らかな鏡面が保てますし、使いたい時にテープの糊で鏡面が ベタベタということも避けられます。 ◆ホイッスル◆ 殆どの皆さんは「ホイッスルの使い道なんて簡単、分ってるよ」と思っていませんか? そして、「ホイッスルなんて、あまり重要なアイテムではないさ」なんて思ってませんか? ◎ホイッスルの音はあなたが大声で絶叫するよりも遥か遠くまで響きます。 ◎あなたが何回ホイッスルを吹こうが、ホイッスルそのものが痛んだりすることはありません。 ◎ホイッスルで単音3回(ピッ・ピッ・ピッ)と吹けば、それは「助けを求めている」の意味です。 ◎ホイッスルを吹くことによって危険な野生動物を遠ざけることも出来ます。 どうです、ホイッスルにはこんなに役に立つんですよ!